テーマ | 星間現象の宿題 |
趣旨 | 星間現象は観測・理論の両面から幅広くかつ深い研究がなされている分野であるが、一方で未だに完全には解明されていない、言わば「宿題」が数多く残されている。星間現象の舞台は3Kの低温から10^8Kの高温まで、またAUから
Mpcスケールまでと、極めて幅広い領域に渡っており、この「宿題」を解くためにはあらゆる波長の観測とあらゆる
分野の知見を 関連し、総合的な理解を目指すことが重要である。 星間現象の理解には多波長の観測が必要であることを踏まえ、今回X線とサブミリ波観測 の分野から一人ずつと、 最近注目されている第一世代天体の分野から一人、招待講演をお願いした。一般講演でも波長、また観測・理論の別 に捕らわれることなく議論がなされることを期待している。幅広い知識、そして人脈の交流の場となれば幸である。 |
HP | http://agyo.rikkyo.ac.jp/~dai/projects/Summer_School/SS2008_Seikan/ |
ss08seikan<at>astr.tohoku.ac.jp | |
招待講師・講演abst | 吉田 直紀 氏 (名古屋大学) 鶴 剛 氏 (京都大学) 川邊 良平 氏 (国立天文台) |
座長 | 武井 大 (立教大学M2) 澤田 真理 (京大宇宙線M2) 富田 賢吾 (総研大/国立天文台M2) 古川 尚子 (名古屋大学M2) |
日程・場所 | 7月27日(日) 16:30〜 白雲 7月28日(日) 15:30〜 白雲 |
テーマ | 太陽・恒星研究の今 |
趣旨 | 太陽研究では、ひので衛星が打ち上げられてから2年が経ちました。ひので衛星に よる高分解能・多波長での観測では、たくさんの成果があげられており、今後も さらなる成果が期待されます。また、恒星研究の分野では多波長・測光・分光・ 偏光・干渉計など、観測手法は多岐にわたり恒星で起こる現象を様々な側面から 見ることが可能となりました。しかしながら、お互いに相補的である太陽研究と 恒星研究におけて、それぞれの研究成果を報告しあい、情報交換する機会は、あ まりもたれていないのが現状です。太陽・恒星分科会では、太陽・恒星研究にお ける最新の研究成果の報告を行い、それぞれの知識の共有を目指すとともに、理 論的研究を含めた太陽・恒星研究の理解を深めることを目標にしています。また 、太陽・恒星研究間はもちろん、自分の専門以外の波長域、観測手法を扱う人や 理論的側面から研究を行う人達が、議論しあい、交流できる場にしたいと考えて います。新たな交流を通じて、自分の研究の新たな可能性を見出してほしいです 。 |
HP | http://www.astro-wakate.org/ss2008/session/ss08solar_ver.2.htm |
ss08taiyo<at>astr.tohoku.ac.jp | |
招待講師・講演abst | 今田 晋亮 氏 (国立天文台) 須田 拓馬 氏 (北海道大学) |
座長 | 菅原 泰晴 (中央大学D1) 飯田 佑輔 (東京大学M2) 山中 雅之 (広島大学D1) |
日程・場所 | 7月29日(火) 14:30〜 紫峰 7月30日(水) 09:00〜 白雲 |
テーマ | 根源への挑戦 |
趣旨 | この世界はどこから来たのか?宇宙はどのような姿をしており、どこへ向かっているのか?これらは人間が常に抱いてきた
根源的な問いです。人類はこれまでに様々な手法を通じて答えを求めようとしてきましたが、その中でも20世紀に入って
からの相対論・宇宙論の発展は人類に多大な知識をもたらしました。 近年、CMB揺らぎの精密な解析などにより、宇宙年齢などの宇宙論パラメータ、構造形成のシナリオなどが正確に分かるよう になって来ました。初期宇宙への取り組みは標準理論を超えた物理、そして時空が高次元であることをも示唆しています。 LHCやPLANCKといった実験計画と共に、我々の宇宙への理解は今後さらに深まることと期待されます。 しかし依然として多くの謎も残っています。宇宙の大半を占める暗黒物質・暗黒エネルギーの正体、インフレーションの由来、 量子重力など、未解決の問題は山積みです。果たして今日までの物理の発展の延長線上に答えはあるのでしょうか?これまでに 相対論・宇宙論がとってきたアプローチは正しかったのでしょうか? このように我々は過去を見直す必要性と共に、未来における大いなる進歩への予感を抱いています。その転換点に立つ若者に とって、本分科会が大きな問題へ挑戦していく一つのきっかけとなる事を願っております。そのために招待講師をお招きし講 演していただくと共に、学生による研究発表を行い、活発な議論の場を提供していきたく思います。 |
HP | http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/phys/astrophys/ss08soutai/index.html |
ss08cosmology<at>astr.tohoku.ac.jp | |
招待講師・講演abst | 石橋 明浩 氏 (KEK) 高田 昌広 氏 (数物連携宇宙研究機構) 川崎 雅裕 氏 (宇宙線研究所) |
座長 | 木村 匡志 (大阪市立大学D2) 新田 大輔 (東北大学D2) 小林 洸 (東京大学D1) 山内 大介 (京都大学D1) 住吉 昌直 (京都大学大学院M2) |
日程・場所 | 7月28日(月) 09:00〜 蓬菜 7月29日(火) 09:00〜 紫峰 |
テーマ | 夢と不思議の惑星系 |
趣旨 | 太陽系の起源、第二の地球の存在、そして地球外生命体の可能性…こうした謎を解き明かすことを夢に、惑星科学は進歩してきた。また、1995年に初めて系外に惑星が発見されて以降、その夢が現実性を持ち初め、理論・観測問
わず多くの科学者たちがこの分野に参入しつつある。 その甚大な努力により、例えば、理論面では惑星形成過程の概略が収束しつつあり、様々な様相を示す惑星系の起原 を統一的に理解することが可能になりつつある。また観測面では、世界各地で高精度の観測が次々と開始され、星形 成の現場の観測的解明、系外惑星の直接撮像、さらには第二の地球の発見がいつ行われてもおかしくない状況にある。 しかし、未だ解決しえない問題点や観測の及ばない惑星の「真の」姿があることも事実だ。 そこで我々の分科会では、理論家、観測家がお互いの研究を発表し最新の研究結果を共有することで、惑星科学の現 状・問題点を認識し、今後の研究をいかに発展させるかについて議論する場を提供したい。 |
HP | http://www-utap.phys.s.u-tokyo.ac.jp/~arafuka/ss08planet/ |
ss08planet<at>astr.tohoku.ac.jp | |
招待講師・講演abst | 松尾 太郎 氏 (名古屋大学) 阿部 豊 氏 (東京大学地球惑星科学専攻) |
座長 | 土居 政雄 (筑波大/東工大D1) 荒深 遊 (東京大学M2) 山本 広大 (名古屋大学M1) |
日程・場所 | 7月28日(月) 15:30〜 蓬菜 7月29日(火) 16:30〜 白雲 |
テーマ | 天文学と観測機器の相互発展 |
趣旨 | 理論的に存在が示唆される様々な天体およびそれに伴う物理現象は、
観測されてこそ確証が得られるものとなる。したがって天文学発展の歴史は観測
機器開発の軌跡と言える。 近年では地上や大気圏外における様々な観測手法から、電波、赤外、可視光、 X、γと幅広い波長領域における電磁波観測が可能である。今後は多波長でのより 精密な天体解析を目指し、分光性能や検出効率、撮像能力の更なる向上が必要 となる。また、天体素粒子や重力波など多様な物理量の検出も有望とされ、これ らが天文分野における新たな研究領域の開拓を担うと期待されている。 各々の研究に興味が縛られがちな観測機器開発だが、様々な観測技術を知ること で自分の視野、分解能を高めると同時に、今後の研究で観測機器の視野、分解能 を高められるヒントが得られるような場になればよいと思う。 |
HP | http://www.astro.isas.jaxa.jp/~yositake/ss08_kansokukiki/ |
ss08kansokuki<at>astr.tohoku.ac.jp | |
招待講師・講演abst | 郡司 修一 氏 (山形大学) 浅山 信一郎 氏 (国立天文台) |
座長 | 宮崎 翔太 (名古屋大学M2) 岩城 智 (京都大学M2) 吉武 宏 (東京大学M2) 洞地 博隆 (名古屋大学M2) |
日程・場所 | 7月28日(月) 09:00〜 白雲 7月29日(火) 09:00〜 蓬菜 |
テーマ | 宇宙線研究の新時代 |
趣旨 | 宇宙線と一言でいっても、Massive Particles, ガンマ線, ニュートリノ, さら
にWIMPS, AXIONS, という未知の粒子を対象とした幅広い分野です。 そのため、近年宇宙線研究の範囲は拡大の一途をたどっています。γ線衛星の GLAST,ニュートリノ検出器のIceCube, さらに宇宙線観測のための新時代の Cherenkov望遠鏡計画など、現在宇宙線研究は天文学、物理学の中でも注目され ている分野であり今後の課題が多くある分野です。 そこで今回の宇宙線分科会では「宇宙線研究の新時代」が切り拓かれていく中 で、 理論、観測の双方の視点から宇宙線研究について議論し、相互理解を深めること を目的にしています。 |
HP | http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~yinoue/ss08cosray/index.html |
ss08cosray<at>astr.tohoku.ac.jp | |
招待講師・講演abst | 長滝 重博 氏 (京都大学基礎物理学研究所) 山本 常夏 氏 (甲南大学) 身内 賢太郎 氏 (京都大学宇宙線研究室) |
座長 | 小野 美緒 (千葉大学M2) 井田 知宏 (京都大学M2) 井上 芳幸 (京都大学M2) |
日程・場所 | 7月29日(火) 09:00〜 白雲 7月29日(月) 14:30〜 白雲 |
テーマ | コンパクトオブジェクトが語る宇宙 |
趣旨 | 現在の宇宙物理学は近年の目覚ましい観測技術の進歩によって様々な天体現象を捉えることが可能となり、非常に
おもしろい時期を迎えています。超新星爆発 やGRBをはじめとする高エネルギー現象や、中性子星、マグネター、
そしてブラックホールといったコンパクトでかつ強磁場を持つ天体など、地球上では考えられないほどの超極限状
態は我々の宇宙に現実に存在しているのです。そしてこれらコンパクトオブジェクトに関する研究は、枠組みを作
ることが難しいほど現在では多岐にわたっており、単純な天体現象の興味としてだけでなく、重力理論、素粒子理
論といった基礎物理学の検証場としての役割も担っています。 本分科会では、『コンパクトオブジェクトが語る宇宙』と題しまして、コンパクトオブジェクトを通して我々の宇 宙の根源を探り、基礎物理学の今後の発展性についても議論していきたいと考えています。 |
HP | http://resceu.s.u-tokyo.ac.jp/~suzuki/compact/index.html |
ss08compact<at>astr.tohoku.ac.jp | |
招待講師・講演abst | 福江 純 氏 (大阪教育大学) 小柴 昌俊 氏 (平成基礎科学財団) 田代 信 氏 (埼玉大学) |
座長 | 長倉 洋樹 (早稲田大学D1) 瀬田 裕美 (埼玉大学M2) 小高 夏来 (埼玉大学M2) 鈴木 昭宏 (東京大学M2) 樫山 和美 (京都大学M2) |
日程・場所 | 7月27日(日) 16:30〜 蓬菜 7月28日(月) 09:00〜 紫峰 7月28日(月) 15:30〜 紫峰 |
テーマ | 銀河研究のニュー・フロンティア |
趣旨 | 1990 年代に入り、銀河研究は大変革の時代を迎えました。相次ぐ大口径望遠鏡
の完成、高感度・高角度分解能を誇る天文衛星の打ち上げ成功等により、活動銀
河核の精緻な姿をとらえることや、遥か遠方の銀河を発見することが 可能となり
ました。
これらの観測装置は、我々に次々と新しい知見をもたらしてくれています。今は
まさに、銀河研究のルネサンス時代にあると言っても過言ではないのかもしれま
せん。 そのような現代において、銀河研究の最大関心事は、「銀河やその銀河核はどの ように進化し、現在の姿を獲得したのか」という点にあります。これは宇宙の晴 れ上がりから最電離までの期間、つまり天文学史上最も重要な問題である「ダー ク・エイジ」との密接な関連をも示唆しています。 そこで本分科会は、"The new frontiers of galactic evolutions (仮)" と題し、 この超難問の一端に取り組んでいる研究者の中から、あえて前衛的な研究手法で 独創的な視点から挑戦する若手研究者をお招きしたいと考えています。 我々若手研究者同士が理論・観測の別や観測波長の垣根を越えて活発に議論する 場を提供することで、遠い将来この問題に対する答えを与えるとき、その種とな る「何か」を見出す機会となることを目的としています。 |
HP | http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~eguchi/ss2008_galaxy/index.html |
ss08galaxy<at>astr.tohoku.ac.jp | |
招待講師・講演abst | 松下 恭子 氏 (東京理科大学) 矢作 日出樹 氏 (九州大学) |
座長 | 小山 佑世 (東京大学D1) 佐藤 拓也 (東京理科大学M2) 江口 智史 (京都大学D1) 井上 茂樹 (東北大学D1) |
日程・場所 | 7月29日(火) 14:30〜 蓬菜 7月30日(月) 09:00〜 紫峰 |
テーマ | 天文学とマスコミ |
趣旨 | 今年の天文学と社会分科会では、天文学者の社会に対する意識と、専門家ではない人々の天文学に対する意識を調査したいと 考えています。特に、両者をつなげるパイプ役であるマスコミに注目し、各方面の方々にアンケート調査を実施し、招待講師 の方にアンケート結果を踏まえて講演していただこうと考えています。また、分科会の最初には参加者の方にもアンケートを 行い、分科会内でその結果についてもディスカッションを広げられたらと思います。 |
HP | http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~moritani/tensha |
ss08tensha<at>astr.tohoku.ac.jp | |
招待講師・講演abst | 生田 ちさと 氏 (国立天文台) 黒川 卓 氏 (日本経済新聞科学部) |
座長 | 森谷 友由希 (京都大学M2) 高本 亮 (京都大学M2) 森本 奈々 (東北大学M2) |
日程・場所 | 7月29日(火) 13:00〜 紫峰 |
テーマ | 天文学界のイメージと実際 |
趣旨 | あなたの天文学界のイメージは、どんなものですか? 研究生活、またこれからの人生はどんなものだと想像しますか? 天文学の舞台裏分科会の趣旨は、普段の研究生活ではあまり取り上げられることのない 天文学研究の裏側にスポットを当て、天文学を様々な角度から見つめ、今後の研究生活 について考えるきっかけを作ることにあります。 今回は、招待講師をお招きし、普段はなかなか聞くことのできない天文学界に進んだ きっかけや、研究の基盤となる生活に対する考え方、また実際はどうなのか、などお話を 頂き、ディスカッションできたらと考えております。 実際の生活は、私達が抱く天文学界・研究生活のイメージ通りなのか、はたまたギャップがあるのか…。 これから私達が直面する研究生活、進路選択などを考えるきっかけ・参考になれば幸いです。 |
HP | http://alma.mtk.nao.ac.jp/~momos/ura/ |
ss08ura<at>astr.tohoku.ac.jp | |
招待講師・講演abst | 中西 裕之 氏 (鹿児島大学) 浅井 歩 氏 (国立天文台) |
座長 | 百瀬 莉恵子 (東京大学M2) 和田 崇之 (筑波大学M2) 村田 千尋 (東北大学M2) |
日程・場所 | 7月27日(日) 20:30〜 紫峰 |